松山城

松山城

標高132メートルの城山にそびえ立つ松山城は、日本の歴史と文化を象徴する素晴らしい建造物です。1602年に加藤嘉明公によって築城が開始され、四半世紀もの歳月をかけて完成しました。そのため、四国最大かつ最長の築城期間を誇ります。
松山城は平山城として知られ、その攻防に優れた連立式天守が特徴です。城内には21棟の重要文化財があり、特に珍しいのが唯一現存する望楼型二重櫓の野原櫓です。この城は「現存12天守」の1つで、江戸時代以前に建造された天守を有する希少な城郭の一つです。
城の最上階からは360度の眺望が広がり、松山平野や瀬戸内海を一望できます。また、韓国の倭城の防備手法である「登り石垣」が城内に存在し、その歴史的価値も高いです。堀之内を含む城山公園全体が国の史跡に指定され、さくら名所100選や日本の歴史公園100選にも選ばれています。
アクセスも便利で、ロープウェイやリフト、四つの登城道を利用して訪れることができます。夜には市街を一望できる美しい夜景スポットとしても知られ、桜の名所としても親しまれています。松山城は日本の歴史と風土を感じさせる、見どころ満載の観光スポットです。

基本情報

名称
松山城 (まつやまじょう)
所在地
愛媛県松山市丸之内1
アクセス
JR松山駅から伊予鉄道松山市内線道後温泉行きで13分、大街道下車、徒歩5分の松山城ロープウェイで3分、長者ヶ平下車、徒歩10分(天守まで)
駐車場
あり(普通車12台/バス8台)
営業時間
天守9:00~16:30(閉館17:00、時期により異なる)、ロープウェイ8:30~17:30(時期により異なる)、リフト8:30~17:00
定休日
12月第3水曜日
料金
[天守観覧料]大人(中学生以上)520円/小人(小学生)160円
連絡先
電話番号:089-921-4873(松山城総合事務所)
FAX番号:089-921-4873(松山城総合事務所)
公式サイト

マップ

詳細情報

▶21棟の国の重要文化財のココは必見
瓦の葵の御紋や日本で唯一の櫓も
安政元(1602)年に再建落成した天守は、三重三階地下一階の層塔型天守という様式で、江戸時代最後の完全な城郭建築です。天守と小天守、隅櫓を渡櫓で結ぶ天守建造物群は、代表的な連立式天守を備えた城郭といわれています。現存十二天守のなかで唯一、親藩・松平家によって建築されており、そのことを物語る「葵の御紋」が瓦などに見られます。また、防備のために構えられた櫓のなかで特に注目すべきは、本丸の北に位置する野原櫓。野原櫓は日本で唯一現存する望楼型二重櫓で、天守の原型といわれており、重要文化財に指定されています。見どころを押さえて見学したい、松山城について詳しく知りたいという人は、松山城ボランティアガイドに案内してもらうのもおすすめです。

▶珍しい石垣や芸術的な石垣を観賞
天守と二之丸をつなぐ「登り石垣」
全国的にも珍しい、「登り石垣」と呼ばれる石垣があります。現存十二天守の中で「登り石垣」が残っているのは、松山城と彦根城だけ。ふもとの二之丸と山頂の天守を、山の斜面を登る2つの石垣で連結させたものです。彦根城のものより長く、全長は230m以上。南側にほぼ完璧なかたちで残っており、三之丸(堀之内公園)や県庁裏登城道で見ることができます。また、高さ14mを超える屏風折りの石垣や扇のような曲線美を見せる石垣も現存。壮大な石垣と城郭、木々が織り成す眺めは一見の価値ありです。

▶城から眺める&城を眺める
夜のライトアップも美しい
松山市の中心部に位置する山の上に天守がそびえる松山城。城からの眺めが素晴らしく、標高161mもある天守の最上階からのパノラマビューは必見です。西には瀬戸内海、南には遠く石鎚山系が望めることも。本丸広場は21時まで開放されているので、夜景を見に訪れる人も多くいます。天守の夜間特別営業日には、天守からの夜景も楽しめるので要チェック!遠くから城を眺めるなら、本丸公園から天守を正面に堀之内公園西側から城山を見上げる、のがおすすめのビューポイントです。松山市役所前辺りや、少し足を延ばしての松山総合公園からの眺望も人気。23時まで天守がライトアップされています。

▶四季の自然とイベントを楽しもう
お花見やバードウォッチングの人気スポット
松山城と、その麓に広がる城山公園は桜の名所で、ソメイヨシノの開花期には大勢の花見客で賑わいます。松山城にはソメイヨシノのほかにかわづ桜、陽光桜、エドヒガンザクラ、オオシマザクラなどいろいろな種類の桜が植えられています。梅や草木瓜、ロウバイ、ツツジなどの花、紅葉なども季節ごとに見る人の目を楽しませてくれます。また様々な野鳥に出会える、バードウォッチングのスポットとしても有名。1・8・10月の特定日に開催される「お城の舞」や、土曜日に隠門続櫓で行われる「“お伽座”の昔語り」など、興味深いイベントも開催されています。

▶ロープウェイ・リフトで楽々アクセス
8合目まで空中ルートで登るのがおすすめ
松山城本丸へは、歩いて登る4つのルートがありますが、どのルートも元気な人でもかなりキツイ坂が続きます。実際に城攻めの気分を味わいたい方はぜひ歩いて登っていただきたいのですが、観光で訪れる方にはロープウェイまたはリフトを利用するルートが人気。ロープウェイは約3分、リフトなら約6分で、8合目に位置する長者ケ平に到着します。そこから徒歩10分ほどで天守に到着。登城道を利用する場合は、約20~30分かかります。