広島平和記念資料館

広島平和記念資料館

広島平和記念資料館は、1955年に開館され、原子爆弾による広島への被害の実相を世界に伝え、核兵器廃絶と世界平和への貢献を目的としています。1945年8月6日の午前8時15分、広島は史上初の原子爆弾投下を受け、町はほとんどが壊滅し、多くの命が奪われました。生き残った人々も心と体に深い傷を負い、被爆者は今なお苦しんでいます。
この資料館は、被爆者の遺品、被爆の現実を示す写真や資料を展示し、広島の被爆前後の歴史や核時代の状況を紹介しています。また、被爆者による被爆体験講話会を開催し、平和学習の資料を提供しています。
建物自体も丹下健三によって設計され、1955年に開館されました。平和記念公園内に位置し、ピロティの造形やルーバーのデザインなどが丹下健三の建築の特徴を示しています。広島平和記念資料館は、広島の歴史と平和への願いを伝える重要な施設であり、国際的にも高い評価を受けています。

基本情報

名称
広島平和記念資料館 (ひろしまへいわきねんしりょうかん)
所在地
〒730-0811 広島県広島市中区中島町1-2
アクセス
JR広島駅南口より: 広島電鉄路面電車で約15分、「袋町」電停下車、徒歩約10分。 または「原爆ドーム前」電停下車、徒歩約10分。 路線バスで約15分、「平和記念公園」下車すぐ。 JR広島駅新幹線口より: 広島市内循環バス「めいぷる~ぷ」で約15分、「平和公園前」下車すぐ。 広島空港より広島バスセンター行きリムジンバスで約55分、広島バスセンターより徒歩で約10分。 または山陽自動車道広島ICより車で約23分
駐車場
なし。身体障がい者専用駐車場のみあり。一般の駐車は近隣駐車場(有料)をご利用ください。
営業時間
【3月-7月】8:30-18:00
【8月】8:30-19:00
 (8月5・6日は20:00閉館)
【9月-11月】8:30-18:00
【12月-2月】8:30-17:00
定休日
12月30日・12月31日※情報資料室は12月29日・12月30日・12月31日・1月1日
料金
大学生以上の大人/200円
高校生/100円
65歳以上であることが確認できる公的証明書をご提示いただいた場合/100円
大学生以上の大人30人以上の場合/160円
高校生20人以上の場合/無料
中学生以下/無料
祝日と春休み夏休み冬休み期間をのぞく土曜日の高校生/無料
連絡先
電話番号:082-241-4004
FAX番号:082-241-4004
公式サイト

マップ

詳細情報

▶資料館に関する年表
1945(昭和20)年
8月6日 人類史上初めての原子爆弾が広島市中心部の上空約600メートルでさく裂し、広島市は壊滅的な被害を受けました。
1949(昭和24)年
5月 「広島平和記念都市建設法」が衆参両院満場一致で可決されました。
8月6日 「広島平和記念都市建設法」が、広島市の住民投票で投票総数の9割以上の支持を得て公布されました。同じ日、丹下健三らの共同作品が平和記念公園設計図に決まりました。
9月 地質学者の長岡省吾らが収集した瓦礫などの被爆資料をもとに、広島市中央公民館に「原爆参考資料陳列室」が設置され、原爆被災資料の公開展示が始まりました。
1951(昭和26)年
2月 「平和記念陳列館」(現在の平和記念資料館本館)建設工事に着手しました。
1955(昭和30)年
8月6日 「広島平和記念資料館条例」が公布されました。
8月24日 平和記念資料館が開館しました(初代館長は長岡省吾)。原爆被災に関する資料収集には、市民有志の団体である原爆資料集成後援会(現在の原爆資料保存会)をはじめ数多くの市民の協力がありました。
1958(昭和33)年
4~5月 平和記念資料館などを会場として「広島復興大博覧会」が開催されました。
1975(昭和50)年
8月 建物の老朽化と資料の劣化に対応するため、初の大規模改修を行い、展示内容を一新して開館しました。
1991(平成3)年
8月1日 二度目の大改修で大型模型や大画面映像を取り入れ、新装開館しました。
1994(平成6)年
6月1日 展示・収蔵機能や平和学習の場を充実するため、平和記念館を改築し、「平和記念資料館東館」として開館しました。

東館…被爆前までの広島、原爆の開発から投下まで、核時代の現状や広島の平和への取り組みについて展示
本館…被爆者の遺品や写真などを展示
2006(平成18)年
7月 本館建物が戦後建築として初めて国の重要文化財に指定されました。
2012(平成24)年
11月 附属展示施設として「シュモーハウス」を広島市中区江波二本松一丁目に開館しました。
2014(平成26)年
3月 東館、本館のリニューアル工事に着手しました。
2017(平成29)年
4月 東館がリニューアルオープンしました。
東館…「導入展示」、「核兵器の危険性」、「広島の歩み」の3つのゾーンに分けて展示
2019(平成31)年
4月 本館がリニューアルオープンしました。

▶本館 建築の特徴
本館は2006年(平成18年)7月5日、わが国の戦後建築物としては初めて、国の重要文化財に指定されました。この建物は、丹下健三が設計し、国際的に高い評価を受けた最初の戦後建築であり、同氏の出発点となった作品です。

▶東館 建築の特徴
1955年(昭和30年)に開館した「広島平和記念館」を改築し、1994年(平成6年)6月に、「広島平和記念資料館(東館)」として開館しました。
その後、2014年(平成26年)3月からリニューアル工事を行い、2017年(平成29年)4月にリニューアルオープンしました。
東館は、主役である本館に対して、脇役の関係を持っており、本館に対して控えめなデザインで設計されました。また、東館は、本館と渡り廊下で連絡されており、本館を中心にして、国際会議場と左右対称となっています。ゲートとしての本館に対して、東館は地上部分の柱、梁を石貼とし、同じ石貼の自立壁で囲った、やや重厚な建築にして対比させた設計になっています。